第6回サステナブル建築賞受賞

第6回 サステナブル建築賞 審査委員会奨励賞受賞 小規模建築部門

サステナブル建築賞とは

建築物として優れた作品であるとともに、建築主、設計 者及び施工者の三者の協力により、
新築、増改築等において、環境負荷低減、省CO2、省エネルギーに顕著な成果を上げている作品に対して贈られる賞です。
その普及効果が期待される先導的なサステナブル建 築物を顕彰することによって、それらに関する設計、施工及び運用管理技術等の向上と 普及を図り、サステナブル社会の構築に寄与することを目的としています。

一般財団法人建築環境·省エネルギー機構主催 国土交通省後援による「第6回 サステナブル建築賞」

小規模建築において妥当なコストでの従来技術の組合せによりnZEBの達成は、高い評価をするに値するものである。
(審査委員:奥宮正哉)

地下水を利用した空調システムで、エアコンはゼロ

建物の地下には、木曽川水系における豊富な地下水が流れており、水温も年間を通じて約18度と安定しています。
そこで、地下40mに井戸を掘り、地下水を利用する空調システムを導入しました。
地下水を利用した空調システムとは、30度の外気と建物内の空気を取り組み、地下水による熱交換器(ラジエター)を通し、23度に冷やされた空気が建物内に送風されるシステムとなっています。当建物はエアコンを設置していない(エアコンゼロ)ため、大幅な省エネを実現しています。

井水利用を主体とした空調システムで空調エネルギーを大幅に削減

高い採光性と新たなワークスタイル

執務室については、1階から3階までを吹き抜けとし、執務室の壁をガラスパーテーションにすることで、採光を高め、昼間は照明を使用せずに執務を行うことができます。
照明ははLEDを採用し、一般的にオフィスの16%程度となっており、約120ルクスとなっています。暗いと感じるときは、スタンド式のLED照明で補います。
また新たなワークスタイルとして、デスクはフリーアドレス方式を取り入れ、執務に必要な物(筆記用具、ノートパソコン、資料)はすべて収納庫に保管します。整理整頓を徹底することにより、生産性を高めています。

太陽光発電で電気料金ゼロ

建物の屋上には業界最高水準の発電量(太陽光発電システム容量1Kwあたり)を有する太陽光パネルを設置しています。
発電電力の出力は33Kwとなり、年間約36,000Kwhの発電量となります。 発電した電力はすべて売電し、売電金額の方が当建物で使用し、支払う電気料金よりも高くなります。よって、支払う電気料金は、売電し受け取る料金で賄い、電気料金ゼロを達成しています。

水道·ガスもゼロ

地下40mの井戸から汲み上げる水は飲用基準をクリアしており、キッチンの飲み水やコーヒーにも使用しています。その他にも、トイレや芝生などの植栽の水やりにも井戸水を使用しており、当建物の水はすべて井戸水になっています。また、ガスを全く使用していないため、水道・ガスはゼロとなっています。

建築物省エネルギー性能表示制度 最高ランク★★★★★取得(H26.11.6)

日本で2番目に5つ星獲得 ゼロエネルギーオフィスビル、1年をかけ実証

「日本デコラックス株式会社本社事務所ビル」は平成25年5月に竣工いたしました。
この度、日 本 ERI(第3者評定機関)に対し建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の評価を申請していたところ、平成26年11月6日に「最高ランクの5星」を取得しました。
5星の取得は全国で2例目ですが、この「日本デコラックス株式会社本社事務所ビル」は、平成25年5月に竣工して1年間の実績を検証して、この評価を取りました。
1例目が平成26年5月竣工のため全国に先駆けた物件となりました。